なんでもないや 【語り】
RADWIMPS/上白石萌音cover
なんでもないや 【語り】
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拍手絶対返す!!!
誓って返す!!!!
♤瀧
♥三葉
♤「なあ三葉」
♤「まだ、やることがある。聞いて」
星が落ち、町が消えたことを話す。そして自分は一度死んだことを。
♥「来た……」
♤「大丈夫、まだ間に合う」
♥「うん、やってみる。……あ、かたわれ時が、もう――」
♤「――もう、終わる」
ふいに湧き上がってきた不安を押し込むように、なぁ、三葉、と笑顔を作って明るく言う。
♤「目が覚めてもお互い忘れないようにさ」
♤「なまえかいておこうぜ。ほら」
♥「……うん!」
花が咲くみたいに、三葉がぱっと笑顔になる。
かつん。
下を見るとペンが地面に落ちている。
♤「え?」
♤「え……?」
♤「三葉?おい、三葉?」
三葉は消えた。
夜が来たのだ。
♤「……言おうと思ったんだ」
♤「お前が世界のどこにいても、俺が必ず、もう一度逢いに行くって」
♤「――君の名前は、三葉」
♤「……大丈夫、覚えてる!」
♤「三葉、三葉……。三葉、みつは、みつは。名前はみつは!」
♤「君の名は……!」
不意に、言おうとした言葉の輪郭が、ぼやける。
俺は慌ててペンを拾う。名前の最初の一文字を、手のひらに書く。書こうとする。
♤「……!」
俺の手はとまってしまう。
♤「お前は、誰だ?」
♤「俺はどうしてここに来た?」
♤「あいつに……あいつに逢うために来た!助けるために来た!生きて欲しかった!」
♤「誰だ?誰だ、誰だ……?」
♤「大切な人、忘れちゃダメな人、忘れたくなかった人!」
悲しさも愛おしさも、すべて等しく消えていく。なぜ自分が泣いているのかも、俺にはもうわからない。砂の城を崩すように、感情がさらさらと消えていく。
♤「誰だ、誰だ、誰だ……」
――神様にけんかを売るような気持ちで俺はひととき、強くそう思う。自分が忘れたいという現象そのものを、俺はもうすぐ忘れてしまう。だから、この感情一つだけを足場にして、俺は最後にもう一度だけ、大声で夜空に叫ぶ。
♤「君の、名前は?」
男性の方でぜひとも声優志望の方!
そうでない方も!やってみてください!小説「君の名は。」の一部分です!
三葉目線は今度作ります!
こうご期待✨✨
カッコがきのところだけ読んでもらったらOKです!
#君の名は。
#なんでもないや
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