【朗読声劇台本】刹那の時、時計塔の少女【オリジナル】
演者様のお名前をどうぞ
【朗読声劇台本】刹那の時、時計塔の少女【オリジナル】
- 98
- 3
- 2
《前作》久遠の時、時計塔の少女
http://nana-music.com/sounds/01f2a5ee/
の続編のような何か。
一応一人用朗読台本だけど、コラボでもどうぞ。
前作と同じBGMをお借りしております!
《台本》
変わらぬ時を生きる少女の胸に、竜の言葉が渦を巻いていた。
「外の世界に出てみるかい」
この塔を出る。
今まで、なぜかそうしようと思ったことはなかった。
変わらないことに慣れるほど、変わることが怖くなっていったのかもしれない。
窓から外の世界に手を差し出してみる。
すぅ、と冷たい空気が肌を包んだ。
すると。
さら、と爪の先が黒い砂になって欠け落ちた。
「……やっぱり、ここからは出られないのね」
外の世界に別れを告げるように、少女は軽く手を振った。
動かない時を生きていても、確かに進んでいる時間。
永遠に見えたものは実は一瞬で、手を離せばすぐに流れていってしまうようなものだった。
それを知った時、少女の中の時間は、少しだけ前に滑り出した。
Comment
2commnets
- 来世から本気だすあーたお借りしました
- はるの(ミヤモトナホ)お借りしました!