声劇朗読 ｢彼は誰時のこの丘で｣

あなたの名前

声劇、朗読用の台本です 小高い丘の上にあるベンチで 僕は今日も朝日が昇るのを見ていた ほんの少し前までは 当たり前に 僕の隣りに君がいた 隣で嬉しそうに笑う君を見て 僕はいつも嬉しくなった そんな君はもういない 最期の君は笑っていた 笑って僕に｢さよなら｣ と言った ひどく下手くそな 作り笑いだった だから僕も下手くそに 笑って ｢愛してる｣ と言った 僕は今日もここにいる 彼は誰時(かはたれどき)の この丘に 君の面影を探し求めて 夢と現(うつつ)の境界線で いつまでも いつまでも 君を待っている ~…~…~…~…~…~…~…~…~…~…~ 彼は誰時とは明け方頃を指すそうです 暗くて顔の輪郭がぼやけて誰かわからなくなるようなこの時間 夢と現の狭間にいるようなこの時間に 彼女が迷い込んでは来ないのだろうかといつまでも待ち続ける男の話 書く台本が全部悲恋で、恋人が亡くなってしまっているのでなんとかしたいと思いつつまた浮かんできたのがこのお話でした アレンジ、アドリブは お好きにどうぞ(´˘`＊) #声劇 #朗読 #1人声劇 #台本