【1人声劇】人魚の甘言

読み手〈〉台本〈エトウ〉

夜の海辺、人魚達は姿を現わし人間を誘う。 アドリブ・改変・人称変更ご自由に！ #声劇 #1人声劇 #台本 #人魚 ━━━━━━━━━━ 〈女声ver〉 こんばんは、坊や。こんな夜に、海岸で1人きり？ うん？私？あはは。君も来ない？夜の海底も悪いものじゃないわよ。 泳ぐのは苦手？私に任せて！産まれてこのかた、ずっとこの海で泳いでいるの。君を溺れさせたりしないわ。 ああ、ごめんね。もっと君の側でお喋りしたいんだけど、私はこれ以上そっちへ行けないのよね。 砂はちょっと苦手なの。鱗に悪いでしょ。 あら？気付かなかった？私、人魚なの。 足の代わりに、尾ひれが付いているのよ。うふふ。 海は冷たく見えるけど、そんなことないのよ。 魚達は音楽を奏でて、人魚は歌い、心配事なんかなんにもない。楽園はこの世にあるの。 気泡を君にあげる。これでエラ呼吸ができなくても問題ないわ。 私はそろそろ帰らないと。 どう？君も一緒に来たいとは思わない？ 〈男声ver〉 こんばんは、お嬢さん。こんな夜に、1人で海辺なんか。 うん？僕？はは。君もおいでよ。夜の海底も悪いものじゃないよ。 泳ぐのは苦手？僕に任せて。産まれてこのかた、ずっとこの海で泳いでいるんだ。君を溺れさせはしないさ。 ああ、ごめんね。もっと君の側でお喋りしたいんだけど、僕はこれ以上そちらへは行けないんだよね。 砂はちょっと苦手でね。鱗に悪い。 あれ？気付かなかった？僕、人魚なんだよ。 足の代わりに、尾ひれが付いているのさ。あはは。 海は冷たく見えるけど、そんなことはないよ。 魚達は音楽を奏でて、人魚は歌い、心配事なんかなんにもない。楽園はこの世にあるのさ。 気泡を君にあげるよ。これでエラ呼吸ができなくても問題ない。 僕はそろそろ帰るよ。 どうだい？君も僕と一緒に。