【怪談百物語企画】道案内。

語り:チュン 台本:にじねこ

友達に台本書かせといて、録ってなかったので投稿しました(笑)おばあさんの声は出なかったからこれで許してくれ、ねこパーカー(＞人＜;) ………………………………………………………… ある夏の夜、私は友人と飲みに出掛けました。 繁華街を歩いていると、華やかな空気にそぐわない格好をしたお婆さんに、声を掛けられました。 鍔付きの帽子にブラウスとスカート、そしてパンプス。それ等は全て真っ黒で、対照的に肌と髪は真っ白でした。その様相が不気味に思えて、すぐにその場を立ち去ろうとしましたが、お婆さんは私達に道を教えて欲しいと懇願してきました。 私は友人と顔を見合わせましたが、偶然にも、その場所は私達が向かっている居酒屋の道すがらにあったので、お婆さんについてきてもらう事にしました。 何事も無く道案内を終え、私達は居酒屋に入ると、早速ビールを注文しました。 ４、５杯飲む頃には大分酔いが回っていて、私達はテーブルを挟んではしゃいでいました。 すると、私の足に何かが当たりました。友人の足なのだろうと思って蹴り返します。すると、また２、３回、連続で蹴られました。すぐさま仕返しをしますが、友人は何事も無いかの様にお酒を飲み続けています。不思議に思い、テーブルの下を覗くと、そこには先程のお婆さんが、三角座りをしてこちらを眺めていました。お婆さんは私の足をしっかり掴むと、はっきりとこう言いました。 「だって貴方、ついてきてって言ったじゃない」 ………………………………………………………… #夏のnana怪談百物語 #ホラー #声劇 #朗読 #企画 #イベント