はさみ

黒木渚

身を守るすべを知らなくて 引き出しのはさみを取り出した 鈍く光った表面に 本当の私が映っている あなたに向ける勇気は無いが 気休め程度になるだろう 憂鬱の類いを切り裂いてしまえば 凛として立ってられるのに （中略） 冷たいはさみ　背中に当てれば あの日と同じトリハダ 冷たいはさみ　背中に当てれば 何故だろう　火傷よりも熱い 独特な歌詞ですよね。 以下、わたしの解釈（どうでもいい） －－－－－－－－－－ 「私」と「あなた」結ばれてはいけない間柄だけど惹かれあっていて、周囲からの反対とか立場的な対立などからくる自責の念とか、そういうものに苛まれてしまい、抱き合って互いの背にはさみを突きつけ合うような、そんな非日常を送ったことがあるんだろう（憶測） はさみを背中に当てることで、そばにいなくても「あなた」をより深く感じていられて あの日のことを、気休めかもしれないけど火傷よりも熱く鮮明に思い出せる 「私」はこの瞬間だけはどんなに嫌なことも忘れられる だから 背中に当てたはさみ が 「わたし」の「身を守るすべ」 －－－－－－－－－－ きっと「私」の心の支えが はさみ＝思い出 なんじゃないかなって思いました。 迷った時や辛い時、自分の支えになるような "強烈で、だけど愛おしい思い出" ってわたし自身にもあります。 わたしの場合、この曲のように「はさみを背中に当てる」という行動をとらなくても、特定の"色"がふと目に入ることが思い出すカギになってます。 人それぞれ、何を心の拠り所とするかは自由だから、あなたはあなたの思い出を大切にして生きて、と歌っていて思った次第です。（作文） #はさみ #黒木渚