月夜

HIECO

毎夜とかす髪の長さを見て あなたを想った月日を思います 夢を見ました。あなたが居ました。 「夢と知りぜば覚めざらばしを」 想へども 仕方ないとわかっているのに 徒然と 空ぞ見らるる 天から降ってくるわけもないのに 待ち焦がれているのです 耐え忍ぶ様 忙しなくする日々 和歌(うた)にするのはあなたのことばかり 伝えることの出来ぬ想いに こっそりしたためる言葉 嗚呼 火照る柔肌に 「 触れてくれませぬか」 誰ゆへに 心乱れに乱れ わびぬれば(会えぬなら) もう死んだも同じと わたしの命よ 絶えねば絶えね 燃ゆる想ひを あなたは知らじな 壊れそうだよ 誰のせい 会えないなら死んでしまいたい あなたに全て捧げますと こんな想いを あなたは知らない