【一人声劇】僕らのヒューマン

あなたのお名前

最新の機械少年のお話。 自分が人間であることを疑いもしなかった彼が、全てを知ったときにはあまりに遅すぎたのでした。 「少女」→http://nana-music.com/sounds/01a21b7e/ アドリブ、アレンジ大歓迎です\(*´ω｀*)/ 素敵なBGMありがとうございました！ あまり間をとりすぎると入りきらないかもしれません…すみません(> <) ＊-----------------＊-----------------＊ 最新の技術はすばらしい。 それは僕たち機械人形が、自分がだれかのコピーだと容易に自覚もできないくらいに、進歩していた。 とある少女は、自分が機械人形で だれかのコピーであるということに、ひどく悩み苦しんでいた。 ただただ気の毒だと思った。 なぜならこのとき僕はまだ、自分が機械だなんて思ってもいなかったから。 だから僕は、その少女に言ったんだ。 「ぼくにとってはきみだけが本物だ」って。 まぎれもないその事実が、もしかしたら彼女を救うかもしれないと思ったから。 僕が自分の正体を知るのは、その後だった。 きみの涙は透明できれいなのに、その体をどんどん蝕んでいく。 今更になってきみのほんとうの痛みがわかって、なぜだか僕まで泣きたくなった。 どうして気づかなかったんだろう。 僕の体のふるえは小刻みで、それはまさに、機械そのものだったのに。 ＊-----------------＊-----------------＊ #声劇 #台本