【朗読台本】三日月を読むおとこ【一人朗読】
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【朗読台本】三日月を読むおとこ【一人朗読】
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下地は、「星の王子さま」です。
青年になった彼の姿を描きました。
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三日月の晩になると
月明かりをたよりに
本を読むおとこがいた
ひと晩中ねっしんに読みつづける
不思議なことにその本には
ひとつの文字も書かれていない
絵もなく染みひとつない
ただただまっ白なページをめくっては
おとこはうなづいたり
ため息をついたり
ほほえんだり
悲しそうな顔をしたりする
やがて夜が明け
月がうっすらと消えていくと
ぱたりと本をとじ
月にむかってなにかをつぶやく
そうしておとこは
丘の下から流れてくる風に
透きとおる金色の髪をなびかせながら
どこかへと去っていった
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朗読して、90秒になりそうなものを選んでみました。
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1commnets
- Hiroka/NMお借りしました( *´꒳`*)੭⁾⁾