【声劇台本】雪解け
【台本】もやし×【声】あなた
【声劇台本】雪解け
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春休みにもやしがばあちゃんの家に帰省したとき
何気無い一言を
ばあちゃんが言ってくれた
そんな言葉からできた台本
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国境の長いトンネルを抜けると
雪国であった
期待していたよりもすこし弱った
白銀の景色が視界を埋め尽くした
肩に寄りかかって寝る弟を
起こさないように
そっと
ファインダーの中に閉じ込めた
眠そうな駅員に切符を手渡して
屋敷なんて言葉がふさわしい家
そこがばあちゃんの家
干し芋を齧りながら
音楽を聴きながら
ただ眺めてる
「...なーんにもないね」
そんな景色を
「あることだけが幸せかい?」
ヘッドホンを外して
何もない景色を見た
そこにある音を聞いた
“なにもない”幸せに気が付いた
雪解けの日
おわり
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なんもないって結構いい
Comment
2commnets
- もやしさん ばあちゃんは偉大でした
- ゆかりお借りしました(*´ω`*)