花は咲く
花は咲くプロジェクト from 東北
花は咲く
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5年前の今日、沢山のものを失った。
それでも、私は生き続けた。
私は所謂被災者です。
家も、大切な人も、海に奪われました。
当時はまだ小学6年生で、卒業式の練習を終えたばかりでした。
突然揺れだした教室。
机の下に隠れるも小学6年生には少し窮屈で。
そのまま隣の神社に避難。
みんなの親が迎えに来る中、私の家族は来ませんでした。
波が引いてから瓦礫だらけの校庭を通って、家庭科室の暗幕にくるまって就寝。
真っ暗な町に星が嫌に綺麗で。
眠って目が覚めたら全てが嘘だったのではないか。
そんなことを願いながら目を閉じました。
やっと母に会えたのは次の日。
卒業式は出来ませんでした。
震災があったから今の私がある。
震災があったから出会えた人もいる。
震災があったから将来の夢が見つかった。
震災があったから、''今''を大切にできる。
復興は、まだまだ進んでいません。
町は工事のトラックが常に行き来していて、
震災前の面影は見られません。
そこに新しい防潮堤を建てるだとか市役所を建設し直すだとか、被災した建物を取り壊すかどうかなど、市内でも市議会の間で様々な衝突があります。
この5年で、いくつかの高校生団体が出来ました。
復興に貢献したいとか町を盛り上げたいという高校生が集まって、サミットをしたりイベントを企画したりしています。
その甲斐あって、沢山の人に私たちの活動が認めて貰えて、メディアで取り上げてもらったり、支援して下さる方も増えました。
高校生だからと言って、何も出来ない訳ではない。
私たちの意見が市役所に通ることもあります。
いい町に住みたいのなら、自分たちで町を作っていく。
受身でいるだけでは、何も変わりません。
それに気付けただけでも、大きな成長です。
誰かが私たちを''被災者''と呼ぶ限り、
復興したとは言えないでしょう。
誰かが東北を''被災地''と言う限り、
現地の人の傷は癒えないでしょう。
様々な出会いがありました。
様々な困難にもぶつかりました。
でもそのぶん、私たちは大きくなりました。
支援してくださった方、黙祷してくださった方。
本当に、ありがとうございます。
私たちは震災があったこの町で生きています。
これからもこの場所で生き続けます。
是非東北に遊びに来てください。
よく、震災のことについて聞いていいのか分からないと言われますが、私で良かったら話します。
何か気になることがあるのなら言ってください。
「被災してないやつが震災を語るな」という方もいらっしゃいますが、これを機に震災について考えてくださるのであれば私としてはとても嬉しいです。
全然まとまっていませんが、ここまで目を通してくださってありがとうございます。
2016/03/11
Pray for Japan, Pray for Tohoku,
Pray for you.
Comment
1commnets
- 薄荷ありがとうございます。 そう言っていただけると本当に嬉しいですし励みになります。 お互いこれからも頑張っていきましょう。