シンタロー 一人用台本「虚ろな日々」
うわのめ
シンタロー 一人用台本「虚ろな日々」
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今回は単発です
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あれからもう、2年経つことになるのか。
周りを気にしなくなると年月も気にならなくなるから、そんなこと、すっかり忘れていた。
朝カーテンの隙間から射す陽に目を細めてパソコンから流れてくる音消して、ほぼ無意識にパソコンの前に座ってキーボード叩いてマウス弄って。
時々話しかけてくるパソコンの住人に適当に返事をして、そのうち日付が変わって寝て。また起きて音消しての繰り返し。
そんな無意味な生活に飽きを感じて早数ヶ月。
生きていても仕方が無いのでは、なんて思い始めて。
…久々に思い出した"2年前"…。
…ある日唐突に先輩が死んだ。
その次の日、友人が死んだと聞かされた。
暫くの間、深い孤独と絶望に襲われたっけか。
なんで俺だけ、生きてるんだろう?
唐突にそう呟いた俺に、青いアイツは驚愕を顔に浮かべて騒ぎ始めた。
一悶着起こして静かになった部屋で、ふと先程袋の口を切るのに使った鋏が目に入った。
俺はそいつを両手で握りしめた。
…ああ、あいつが帰ってきた。
良かったな。
明日から毎朝起こされなくて済むんだぜ。
なんて久々に口の端を上げて、俺は
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ご自由にどうぞ
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