ブックエンド
市野 東雲
ブックエンド
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震える手 冷えきった手 どうしようもない する気もない
そんな風に どこか構えていたんだ
泣いたって 笑ったって 誰も見てない 見せる気もない
悪いのは自分だって言い聞かせてた
見限ったはずの思いが重い 背を向けてなお振り返る
少し歩いては名残惜しげ 自分を傷つけ無理に笑う
忘れられないのに 捨ててみたのは君の思いつきかい?
捨てるまでもなく 無くしたものが沢山あるのに
何回答えを伝えようとしても
上手く君には伝わらないけど
何回だっていい 伝えられるまで
失ったものを 取り戻せるまで
責める目 哀れむ目 望んだんだ いっそのこと
嫌われてた方が気が楽で
差し出されたその手を 掴めずに振り払った
もう誰も傷つけたくなくて
軽い気持ちで言ってしまった 当然たまらず逃げ出した
そんなこと何度も繰り返す 「今度こそ逃げない」と膝抱える
助けられないのに その気になっているのは思い上がりかい?
必死になったフリで 好かれたいだけだと分かってる
何回答えを探してみても
願ったものは見つけられないけど
何回だっていい 見つけられるまで
貰ったものを 返せる日まで
終わりのない旅路だと知った
僕の中の僕だけを連れて
さぁ行こう 眩しいあの場所へ
重ねた日々に
始まったばかりの地図作りの中で
見てきたものを記していこう
さぁ行こう 眩しいあの日まで
失ったものが 待ってるあの場所へ
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