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台本置き場

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    兎の親分
    昔々のお話です。 とある国の王様は隣国の姫に恋をしました。 「彼女と二人で話しがしたい。」 しかし、二人はそれぞれ地位を持った人間です。 そんなことをすれば、きっと他国は許さないでしょう 「おかしな話ではないか、人が誰を好こうが、人の勝手だ…地位だの何だのを持ち上げて、一体何の得になる」 そんな王様を周りの国は嘲笑いました。 「なんて無能な王だろう。自分の立場さえもわからないのか」 「愉快だ愉快。あの国が、あの王がいつ滅ぶか、今からでも楽しみだ」 そんな。皮肉に聞こえた注意喚起も恋に狂った王様には届くはずもございません そして、先の話はここで終わっています 嗚呼、あのあとこの国は一体どうなったのでしょう。 知っているのはあの場で生きていた者だけです。
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    兎の親分
    貴方は死後の世界をご存知でしょうか そんなものあるはずがないって? そう。生きている人間はみんな口を揃えてそう言います。 可笑しな話ですよね?死んだわけでもないのになぜ断言できるんでしょうか。 私には理解ができません。 地獄は、天国は、あの世は存在します。 当たり前じゃあないですか。生きている間に償えなかった罪を死んだ後一体どこで償うと言うんです? ここ、地獄でしかないでしょう。 人を騙して、傷つけて、優位に経って居た人間が何故なんの裁きも得ないと思っているんです? 嗚呼!これだから醜い人間は嫌なのです。 私だって仕事でなければ案内人なんてして居ません。…っと、話がずれてしまいましたね。 まぁ、ここまで言えば分かるでしょう。 貴方は死にました。 それがいくら不運な事故であれ、貴方は後世に残るほどの大きな罪を持っている。 それでは貴方は貴方らしい償いかたをしてください この終わらない、果てしない無限牢獄で。 前世の罪を________洗い流すのです
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    兎の親分
    何回も、何回も言えないままで月日が経った言葉。 一言。「好きだよ」っていって仕舞えばいいだけなのにどうしても口は思うように動かない。 今までの関係を崩したくない。 でもこのままでいるのも嫌。 そんな複雑な感情を一体いつまで引きずらなければならないんだろう 「ねぇ…」 今日もやっぱり弱虫で大切な言葉は喉の奥で止まってしまった。 君は私のものじゃないのに、君が知らない誰かと歩いて居たら勝手にヤキモチ焼いて。 意気地なし。 そんなの私が一番わかってるよ、 「大好き」「愛してる」「ほら、こっちを向いて」 目を伏せればいくらでも出てくる言葉。口にだけは出せないんです。 本当に。 情け無いよね
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    兎の親分
    もしも、私の頭が良くていろんなことを考えられたなら もしも、私の足が速くて遠くを走ることができたなら もしも、私が可愛くてあなたの目を奪うことができたなら もしも、もしも。 って、考えることくらいならいいでしょう。 叶わないって、自分が一番わかっているんだから。 私は弱虫で、意気地なしで、他人ために自分を犠牲になんてできない。 だけど、あなたの隣を歩くあの子は私よりずっとずっと勇気がある。 可愛いし、頭もいい、誰にでも優しくて、こんな私にも手を差し伸べる。 わかってるよ。 あの子の方が素敵な子なんだって。 あなたの隣が似合うのはあの子しかいないんだって。 それでも。 それでもさ。 願うことくらい許してもらえないのかな。
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    兎の親分
    ●「ほんっとうあり得ない!」 ○「あー煩い煩い」 ●「なんで姉さんがお前みたいな腑抜けを選ぶんだよ馬鹿じゃないの⁉︎」 ○「それ間違いなくお前の偏見だからな」 ●「お前なんか頭悪いし、目つき悪いし、友達いないし、挙句のはて性格まで悪いし、一体何処にいいところがあるのさ!」 ○「顔だろ」 ●「うっわぁ、お前そう言う系のやつなんね、痛いわぁ、あぁ痛い痛い!」 ○「うっせぇな、つぅか手前も友達いねぇだろうが」 ●「黙れこのエセリア充が、」 ○「エセじゃねぇよ、非モテのどシスコン」 ●「はぁ?私はシスコンじゃないですー、ねぇさんが好きなだけ」 ○「うん。それをシスコンって言うんだよ阿保代表」 ●「あぁはい、もう本当禿げろ」 ○「あと50年くらいしないと乗れない相談だな」 ●「いやいや、今からでもいけるわ、バリカン買ってくる」 ○「それ禿げじゃなくて坊主な。野球部員に謝ってこいよ」 ●「結果毛がないんだから同じだろうよ」 ○「いや、全然違うと思うぞ」 ●「あーうざ、もうめっちゃうざい失せろクソ禿げ童貞」 ○「てめぇがな」
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    兎の親分
    一生涯の中で人はどれだけ嘘をつくのか。 正直者だとか、みんなよく言うくせにこの世は嘘つきであふれているじゃないか。 正義だとか、悪だとか。 馬鹿らしい言い争いを一体いつまで続けるつもりなんだい? いくら周りを見渡したって、何奴も此奴も誰かを蹴落とす算段を考えてるだけだろう。 騙す方が悪いのか。 騙される方が悪いのか。 考えること自体が無意味じゃないか。 退屈な概念をいくら並べてもそれは理想のこじつけってやつじゃあないのかい、 それを君達が正義だなんだと持ち上げるから、何が正しいのかわからなくなるんじゃないか。 君の正義だけが、正しいのかい。 ヒーローのふりをして、悪を決めつける君が__ __本当の悪ってやつじゃあないのか
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    兎の親分
    もしも私が貴方を傷つけたとして。 其れが後世に残る罪なのだとしたら、貴方は私を忘れないで居てくれるのですか。 もしも私が貴方を救い他の誰かを犠牲にしたとして。 いつものように、私に笑いかけてくれるのですか。 ねぇ。 ちゃんと答えられない理由は貴方と私のどちらにあるの? 貴方が笑えない理由は一体誰にあるの? 私が泣けない理由は一体何処にあるの? わからない。 そう。わからないことだらけね。 そんな貴方が此れからの先私の隣を望むのならば。 こんな私がこれからの未来貴方のそばに入れるのならば。 また、取り戻すことができるのでしょうか。
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    兎の親分
    寒い寒い冬の日で御座います。 雪はさらりと、美しく辺りを白く染め上げました。 『綺麗なものは嫌いじゃありません。』 そう呟いた私はどんな風にあの人の目に映っていたんでしょうか。 その時の私はまだ年端もいかない子供でしたので、はっきりしたことは覚えていません。どんな感情を抱いたのかも、気にしてなんていませんでした。 あの人は私を見ているようでしたが、その視線はどちらかといえば小さな手に握られた短刀に向いてるような気もしました。 「これは手前がやったのか?」 これ。これとは一体なんのことでしょうか。 辺りを見渡しても私の目に映るのは代わり映えのしないものばかりです 綺麗な雪。美しい月。半壊した建物に、夥しい血と死体の山。 あぁ、一体何がおかしいのでしょうか? 可愛らしく(少なくとも自分の中では)首を傾げると目の前のあの人は少しだけ驚いた顔をして私に歩み寄ってきました。 「愉快な餓鬼だな、これが手前ェの日常か?」 「えぇ、そうですよ。つまらない世界でしょう?もっと楽しい。面白い世界で生きてみたいわ」 そうやってニッコリと笑って見せたらあの人は不愉快そうに顔を歪めて 「はっ、まるで殺人鬼だな。碌な大人になりやしねぇ」 なんてことを言う。 だから私は心外だ。と言った顔をして 「私は私。これが普通で日常なんです。 貴方がそんな私を殺人鬼だと呼ぶのならば、それは貴方の感性であり私のものでは御座いません」 っと今出来る最大限の言い訳をした まぁ、あの人は私みたいな子供の話なんか深く聞くつもりはなかったんでしょうけど… 「うちの上司が手前に用があるらしい。…ってわけで、大人しく俺についてこい」 「拒否権は?」 「ある訳ねぇだろ」 元から断るつもりはなかったのですがどのみち拒否権はなかったようです。 やれやれ、と言った顔をしてあの人に案内されるがままについて行きました。 あの人の元で生きてみました。 これが最初のお話です。 私がつまらない世界から抜け出そうとした、一番最初のお話です。
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    兎の親分
    愛していました。 最後までこの日を迎えるまで。 其れでも終わらせてしまうのが私なんですね。 本当はもっとちゃんと君と一緒に居たかったのに。 君との未来を見続けて居たかったのに。 なんて、分かってるよ。 冗談です。 君の未来が私の分まで輝いてくれますように。 君の幸せな未来を心の底から願っているから。 次の世界で君と私が巡り会うことがありませんように。 わたしは君のいる世界で精一杯生きて、最後まで笑うことができました わたしは、君の見る未来を叶えることができませんでした。 君の声も態度も温もりも、全てを全て愛していました。 さようなら。ありがとうね
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    兎の親分
    大地を蹴ったあの日が。 君を愛したあの日が。 全てが嘘のように手のひらから滑り落ちた。 もうあなたは居なくて…。 いいえ、私があなたを殺してしまって。 最低だって、そんな最後を迎えてしまったから。 あの子の願いは私が乗り越えること。 大丈夫。大丈夫。 なんて、一歩も踏み出せてないじゃないか。 歳月が巡って、あなたの声を見つけて、生まれ変わったその時にまた… 私はあなたに会いにいく。 君のいる世界で君と笑い会えたこと。 君の見る未来通りになってしまったことを恨んだこと。 君の声も態度も温もりも。 君を飾るすべてのものに 次の未来で会いにいく
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    兎の親分
    何方ともの未来を閉ざしてしまうより、私の望んだ未来を温める。 怖い夢を見た時の私に其れを教えてくれたのは君だったよね。 君が私を許したとしても。 私が君の恨みに耐えたとしても。 私も君も変わることなんかできないんだよ。 ずっとずっと、今の未来も、来世の先でも。 変わらない。変われない。 覚えているかな。 初めてあったあの日のこと。 私達が生まれた日のこと。 君の嘘も甘えた姿も時には弱い時だって、ずっとずっと一緒に居たんだから。 この朝焼けを迎えて。 君が君を救うことができたなら。 あの日…私達が生まれた日のように、君はまた素敵に変わっていく。
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    兎の親分
    この島の名前は『三日月島』だったけな。 影に移る渚鳥は私達がいくら手を伸ばしても届かない 蔦(つた)だらけのこの協会は二人だけの秘密基地。 内緒の作戦を立てて『いつかここから逃げ出そう』って、そんな子供じみた考えは馬鹿らしいかも知れないけれど、其れさえも私達の中では輝いていた。 こんな日々が幸せで、ずっと続くと思っていたのに。 何方かしか、生き残れない双子の呪い。 双子は遠い昔から忌み嫌われていたの、だから。私達がこんな酷い目に合わなくちゃいけないんでしょう?。 あの子を、自分を、傷つけたくない。 そんな心の弱さをずっと引きずってきてしまったから。 生きられなくなるまでのタイムリミットがこんなに近くなってしまった。 この朝焼けを迎えてしまったら。 私達が望んでいなかったあの日が来る。 呪いが終わりを迎えるその日が。 私があの子を殺す日が。
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    この島の名前は『三日月島』だったけな。 影に移る渚鳥は私達がいくら手を伸ばしても届かない 蔦(つた)だらけのこの協会は二人だけの秘密基地。 内緒の作戦を立てて『いつかここから逃げ出そう』って、そんな子供じみた考えは馬鹿らしいかも知れないけれど、其れさえも私達の中では輝いていた。 こんな日々が幸せで、ずっと続くと思っていたのに。 何方かしか、生き残れない双子の呪い。 双子は遠い昔から忌み嫌われていたの、だから。私達がこんな酷い目に合わなくちゃいけないんでしょう?。 あの子を、自分を、傷つけたくない。 そんな心の弱さをずっと引きずってきてしまったから。 生きられなくなるまでのタイムリミットがこんなに近くなってしまった。
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    兎の親分
    『元気でいますか? なんて、急な手紙はやっぱり照れ臭いね。 これを読んでいる君の笑顔があの日のように変わっていないことを願っています そして、私以外の誰かを大切に思って深く、深く、愛せていますように。 ごめんなさい。 『二人で大人になる』 っていう、君の願いを叶えられなくて。 小さな呪いなんてもの消してしまえれば良かったのに。 もしも、君と私のどちらかが死ななければ、どちらともが死んでしまう未来があったとして君なら一体どんな選択を望んだのでしょうか? 私はやっぱり。 君には生きていて欲しいから。 来世に続く呪いなんてもの、私の手で終わらせてしまうから。 ねぇそれでも、もし______ 」 『君との未来がくるのなら』なんて、願うくらいは許してくれますか? なんて。 また私は、私の心に枷をかける
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    兎の親分
    オレンジ自己解釈
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    兎の親分
    海街。赤錆びた線路沿い。 「ねぇ、いまが幸せ?」 「えぇ、とっても幸せ」 なんて、あの子はにっこり笑うのだけどそれが本物じゃあないことを私は知っている。 それでも握られた手も、あの子の笑顔も失いたくなんかないから気づいていないふりをした。 愛しても、愛しても、足りないから、泣き顔さえも愛しくて。 「変わりなんてないもん。特別だよ?」 そう私が告げたらあの子は 「ありがとう」 ってまた笑顔になって。 明日があるかどうかさえもわからないくらいに、ギリギリな綱渡りをしているってわかっていたのに。 私は何一つ止められなかった
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    兎の親分
    生きることが辛いと感じたことはない。 いいことも悪いことも半分半分くらいの人生は丁度いい。 時が流れるのはゆっくりに見えて早いから。 子供でいる期間は短くて、気づいたらもうすっかり大人。 「貴女はいつまで、貴女のままでいるつもり?」 昔の私が口を合わせてそう告げる 学生の頃から持ち前の元気さで空回り。 周りの嘘や蹴落としなんか一切気がつかなくて損な役回りばかり。 「いつになったら学習するの?」 心の中の黒い部分がそうやって叫ぶ。 辞めなさい。あきらめなさいって。 でもね、私は昔の私を否定しないわ。 「変わらない。変わらないわよ。だって、私は私であって他の誰でもないんですから」 だから私は今日も、明日も先の未来も、ずっとずっと笑っていられる