本当ノ気持チ
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本当ノ気持チ
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drama …
凪「貴方は特別なの」
女は恋に色を染めた声音で男に語りかけた。男はその言葉を遊びの延長線上だと思っているようで
ありがとう と形だけの感謝を述べた。
華やかな街、遊郭。
皆知っての通り、ここには多くの遊女がいる。そして恋に落ちてしまった彼女もまたその1人であった。
凪「お世辞だとでも思っているんでしょう?」
英「まさか」
そうは言うも男はまだこれも営業の一環だと思っているようだ。この職業柄、そう思われても無理はない。現に遊女達はそういった口説を息をするようにする。だから大体の客は鵜呑みにしないのだ。
どうしたらこの気持ちが伝わるのかな、この議題で頭の中はいっぱいになった。
◇◇◇
あれから数日後、久々に男が女の元へ訪ねてきた。女はソワソワと落ち着かない様子で男の言葉を待った。会いたかったの一言位あるだろうと期待していた矢先、男の口から発せられたのは思わぬ言葉だった。
英「新しい子が入った見たいだね」
凪「えぇ、そうよ」
開口一番に他の女の話。
しまいには愛らしい顔立ちだ、なんて他の遊女を褒めるものだから女はムキになって男に詰め寄った。
凪「まぁ!あんな子がいいの?」
英「君より美しい子はいないさ」
男は女の腰を抱き寄せながら囁いた。女は内心悪態をつきながらも、男に愛想の良い笑顔を見せてそっと唇を落とした。
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[cast]
遊女 乱凪砂(cv.MALiNA)
客 天祥院英智(cv.ひな)
#時代を超えし物語
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