【一猫声劇】君とのモーニングルーティン
読み手:るくぅた 台本: ごみ箱
【一猫声劇】君とのモーニングルーティン
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うまく読めたかはわからない
君と一緒に起きる朝が、
こんなにも幸せだったなんて思っていなかった。
あ...寝癖。
なおしてあげたいけど、そのままでも可愛い。
誰に話しかけるわけでもなく、
君は飾らない言葉をつぶやく。
君と言葉を交わせたら、
なんて思うたびに
なぜだか胸がキュッとするの。
きっと君のせいだ。
いや、絶対君のせいだ。
こんなの....まるで人間だ。
あの日の私は震えていて、
人間が怖くて、泣いていた。
私を拾ってくれた君の手は、
あたたかくて、優しかった。
「ありがとう」
「一緒にいたい」
「好きだよ」
人間みたいで、ごめんなさい。
本じゃなくて私を見て欲しいなんて思って、
ごめんなさい。
何も伝えられなくて、ごめんなさい。
振り絞った鳴き声はまったく言葉にならない。
きっとこれからもずっと同じ。
それでも、幸せ。
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