【1人声劇】狂櫻【朗読台本】
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【1人声劇】狂櫻【朗読台本】
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【1人声劇】狂櫻【朗読台本】
雰囲気を壊さなければ
アドリブ・言い回し・語尾改変可能
こちらの作品は女性のお話ですが、
『己(おの)』と一人称を指定しており男女関係なく
お読みくださいませ
舞台は江戸時代…
火事で追われた人々は寺へ避難します。
ある女性が寺の男性と恋に堕ちました。
町の復興が進み、離ればなれになった二人
もう一度、逢いたいと願う苦しい想い...
『櫻吹雪となりて、狂い咲け』
貴方は...想像できますか?
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【台本】
櫻が舞い散るあの時に、
契りし、己(おの)が恋の唄(うた) 。
誰(たれ)が嘘だと言えましょう。
嘘で固めた、狂い咲きなど、
要らぬ、要らぬ、ただそれだけじゃ。
己が真心(まごころ)を貫き、舞う櫻。
この眼で見た櫻は、
間違ごうてはおらぬ、間違ってはいけぬ 。
愛しき想いを募(つの)らせた、あの櫻は、
間違ごうてはおらぬ、間違ってはいけぬ。
小さき櫻よ、微笑(ほほえ)め、微笑め、微笑め。
大きく吹雪(ふぶ)く櫻は、狂え、狂え、狂え。
さぁ、貴方様、恋しき、貴方様。
街中(まちじゅう)、吹雪き、
舞う櫻、己が恋の唄。
真心(まごころ)貫き、何が悪うございましょう。
己が志(こころざ)し、貴方様に差し上げて、
契りし時の幸せ、また味わうのみじゃ。
夜櫻(よざくら)、己が哀れと想うなら、
櫻吹雪となりて、狂い舞え。
さぁ、己が真心よ、回れ、回れ、回れ。
命貫く熱き櫻よ、弾(はじ)け、弾け、弾け。
燻(くすぶ)る苦き想い、居たし、居たし、居たし。
あぁ、逢いたし貴方様、恋し、恋し、恋し。
最期に己が纏(まと)い舞う、櫻よ。
頼むから、咲き遅れと言わないでおくれ。
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【注意】
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台本使用の際は
『拍手』をお願い致します
『コメント』は、いただければ喜びます
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台本のキャプション転載はお控えください
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作品の取り扱いについては
プロフィールをご参考くださいませ
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【補足】
・『櫻』は『桜』の旧字体です
現在の樹木を表すときには『桜』と表記し
この『櫻』を使うことはありません
現在でも旧字体の『櫻』を使用するときは
人名や昔から存在している 固有名詞の場合に
使われており『桜』も『櫻』どちらを使っても
基本的には間違いではありません。
なぜ私が『桜』を『櫻』と記載したか…
この作品、樹木の『桜』ではないからです。
『櫻』を全て『火』と置き換えてください。
・この台本は、井原西鶴『好色五人女』の一つ
「八百屋のお七」をオマージュした作品です。
当時、火事は現代のように水で消すような
技術はなく、燃え広がらないように、
建物を壊すしかありません。
故に火種を作ることは、大罪で、
見つかった者は火炙りの刑になります。
・井原西鶴はお七の辞世の句として
「世の哀れ 春ふく風に名を残し
おくれ桜の今日散し身は」
と、残しています。
(本来は本人が辞世の句を詠むのですが...)
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【台本解釈】
⚠️
処刑部分の解釈になりますので、
本来の意味が苦手と言う方は飛ばしてください。
↓
・さぁ、己が真心(まごころ)よ、回れ、回れ、回れ。
(私が火を着けた事実で火炙りの刑により町中、
引き廻され)
・命貫く熱き櫻よ、弾け、弾け、弾け。
(命を穿いてしまう熱い火がパチパチと弾け)
・燻(くすぶ)る苦き想いと、居たし、居たし、居たし。
(火炙りの煙で燻られる苦しさが最後まで、痛い)
・あぁ、逢いたし貴方様、恋し、恋し、恋し。
(ただ逢いたかっただけの貴方様、
死んだ後は私は磔になり晒され)
・最期に己が纏(まと)い舞う、櫻よ。
(私がやった火付けにより
火炙りという処刑で全身が焼け死ぬ)
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【楽曲・効果音素材】
〈楽曲〉
・音楽の素材屋さん
エチュード Op.10 No.5「革命」/ショパン
〈効果音〉
・On-Jin ~音人~様
・効果音ラボ様
より音源をお借りし
nana声劇用として編集いたしました
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【参考サウンド】
・みらきゅる様
https://nana-music.com/sounds/05f61e18
・みらきゅる様(関西弁ver.)
https://nana-music.com/sounds/05f512de
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【当時のあとがき】
今更ですが台本名は
『狂櫻(きょうおう)』と読みます。
当時は親が勝手に地位や金銭などで、
有無を言わせず結婚相手を決めてしまいます。
婚姻の席で初めて相手の顔を知るとか当たり前、
そんな中で、己の命を掛ける程の恋
それだけの恋を
現代の世で、私達はできますか?
『革命のエチュード』は
1:30に収めるために、
サウンド小節を削り違和感ないように編集しましたが、
ご存知の方には気持ち悪いかと...
(私は、編集してて気持ち悪かったです/汗)
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2021/05/02
#狂櫻 #革命のエチュード #声劇 #声劇台本 #朗読 #朗読台本 #和風 #和風台本
Comment
3commnets
- みらきゅるー。再度、声を重ねさせていただきました。 ありがとうございます⤴⤴⤴⤴⤴⤴
- 桜お借りしました…すごく曲が最高に合ってて切ない気持ち高めてくれてよかった(´•̥ ω •̥` *)ありがとうございました🌸
- とっし〜…トシ読ませていただきました🌹