一人声劇「月の舟」
読み手 わし/台本 伊織
一人声劇「月の舟」
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ひとりはむじい
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僕らで、思い出を集めにいこう。
星の海に月の舟を浮かべて。
さあ、風は凪いだ。
波は穏やか。
いざ、航海の旅へ。
ねえ、君は神様っていると思う?
…なんでそんなこと聞くのかって?
ふとね、誰が世界を作ったんだろうと思って。
僕は、神様はいると思うんだ。だって、その方が良いでしょう?
…でも、たぶん神様も人間なんじゃないかな。
あ、渡り鳥だ。
月を追いかけているんだ。
急ごう、もうじき夜が明ける。
太陽が上り始めた。
僕らは一人で。
僕らは二人で。
たくさんの宝石を集めた。
悲しまないように、
温めるように。
朝になれば、夢は消えてしまう。
それでも僕は、ずっと覚えてるから。
寂しくなったら、またここにおいで。
僕と一緒に海に出よう。
思い出の宝石を箱いっぱいに集めて。
ほら、全部とてもキラキラしてる。
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special thanks
imさん
BGM:DOVA-SYNDROME様「Rainy days」
#一人声劇 #声劇台本 #朗読
Comment
1commnets
- 伊織ソーダさんがこのアプローチで読んでくださるとは…! めちゃくちゃファンタジックでした。本当に星空みたいにキラキラしたサウンドに仕上がっていて感動です。 現実ではなくて、温度がなくて、でも温かい。こんな航海に出たい人生でした。大感謝。