第4章 24話
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第4章 24話
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お医者さんのお友達に話を聞きに行くことになった2人。道中何事もなければいいが……
「え、こっちであってますよね…?」
「多分……湖ってこっち側にしかないと思うから…」
「ですよね……人通りもそこまでないので不安だっただけみたいです……ごめんなさい…」
「ううん。正直私も不安だから……」
「あの……もしかして迷ってらっしゃる…?」
「ナンダ!オマエラマイゴカ!!」
「うわっ…!びっくりした……」
「驚かせてしまってすいませんなぁ…」
「え、えっと……あなたは…?」
「私は和。あんさんらは…?」
「私は杏です。そしてこっちが仲間の…」
「さ、紗霧……。ごめんなさいびっくりしちゃって…」
「ごめんね、びっくりだったよね〜……ぼくはしろっていうんだ〜」
「えっと、俺は幽怪で…」
「オレガアカ!ヨロシクナ!」
「い、いっぱいいますね……よろしくお願いします…」
「ところで……やっぱり迷ってらっしゃる…?」
「うん……迷ったっぽいね…湖の近くの教会に行きたいんだけど……」
「きょうかい?あぁ、ぼくらわかるよ」
「しろはんら、わかるん?」
「本当ですか!?」
「えっと…言いにくいんだけど…多分道真逆だと思うな…」
「えっ真逆!?」
「教えたりましょか。この先崖で落ちたら即死なんよ。足元も暗いから崖なんてわからんやろ…」
「あ、危ないところでした……ありがとうございます……」
「オマエラガシナナクテヨカッタゾ!」
「何人もこの崖から落ちて死んでしまったからなぁ……この崖の呼び名知ってはります?」
「な、なんですか……?」
「人雨崖(じんうがけ)って言うんだ。由来がね、人が雨のように落ちていくからこの名前がついたんだって。怖いよね…」
「おっかない名前だね…」
「あんさんらも気ぃつけなあかんで。この辺はこういう危険なところが多いからなぁ。」
「ソウダ!!オレラソノキョウカイノバショシッテルカラツレテイッテヤッテモイイゾ!」
「いいんですか…?心強いです…!」
「そういうことなら、さっそくいこうか〜」
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