灰色と青
米津玄師と菅田将暉
灰色と青
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夏の終わりの始発列車、珍しくまだ日は出ていない。
「それ暑くね?」
薄手のセーターを着始めた弟に、何気なく声をかける。指先が少し見えるくらいまでに袖が伸びているそれは、暑がりな俺にとっては噎せ返るほどに暑く見えた。
「……少し肌寒い。」
「マジか。熱でもあんじゃねぇの?」
額に手を当ててやりながら、こいつホントに端正な顔立ちだよなとか思う。
「むにゃ…姉様…ふふ、」
参考書とノートを膝上に開いたまま眠りこけている妹が、弟の肩にもたれかかる。姉様って誰だよ。俺たちは3人兄弟だろって。
「…………ここ間違ってる。」
「いや真面目ちゃんか?おい、しおせ。オイ起きろヨダレ垂れてんぞ。」
「ンぁ、」
妹が目を開けたその瞬間だった。
列車が急停車し、電気が消えていく。
「キャッ!」
「な、なんだ停電??」
「怖い……」
「2人とも離れるなよ、俺に掴まってろ。」
しん、と静まり返った車内に、どこからか音楽が聞こえてくる。
「……なんだ、あれ。」
次第に大きくなるその音に導かれるように窓の外を見やった俺は、目を見張る。
そこには、サーカスのテントが佇んでいた。場違いな程に煌々と照らし出されたそれは、暗がりの中でやけに輝いていて、
「なんだろ、あれ。」
「すごい……」
2人にも見えているようだった。瞳をキラキラと輝かせ、でもどこか生気を失っているような、そんな無機質な雰囲気を漂わせて、ただただサーカスのテントに魅入っていた。
「兄さん、起きて。」
「次で降りるよ。おきて兄ちゃん!」
目を覚ましたその時、列車の停電も、サーカスのテントの光景も何もかもが消えていて。
「……夢?」
「何寝ぼけてるんだよう。今日は3人でカラオケに行くんでしょ?」
「ねーねーラップやってよね!この前聞かしたCDのやつ!絶対だよ!ね!早く行こ!」
どこからが夢で、どこからが現実なのかよく分からないまま
「わーったわーった、引っ張るなって。」
2人に手を引かれて、列車を降りる。
【歴史は、繰り返すンですよ】
ジリジリ、と。
こびりつく暑さに加えて足掻く蝉の声に混じり、HAHAHA!!と、誰かの声が聞こえた気がした。
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しおせ✉️
https://nana-music.com/users/8575350
Яyo🐶
https://nana-music.com/users/1835161
√LETA👾
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🐶袖丈が覚束無い夏の終わり
✉️明け方の電車に揺られて思い出した
🐶✉️懐かしいあの風景
👾君は今もあの頃みたいにいるのだろうか
✉️ひしゃげて曲がったあの自転車で走り回った
🐶馬鹿馬鹿しい綱渡り 膝に滲んだ血
🐶✉️今はなんだかひどく虚しい
(全員)どれだけ背丈が変わろうとも
🐶👾変わらない何かがありますように
✉️👾くだらない面影に励まされ
(全員)今も歌う今も歌う今も歌う(lalala…)
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🐶Special👾Thanks✉️
🎪道化の華〖circus団〗🎪
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