歩道橋の 中央から
見下ろした 街並みは
鮮やかに 春を帯びて
冬の終わりを知らせている
今日はどこへ行こうか
宛もなくただ歩くんだ
読みかけの小説を
鞄の奥にしまい込んで
そっと頬を掠めた
春風にふわり踊る
花の欠片を集めて
掌の中閉じ込めた
そうだ花ってやつは
散り際こそが美しい
僕らもきっとそうなんだ
終わりこそが美しいんだ
春の風に
願いを込めて
どこか遠くへ
連れて行ってよ
ふわりふわりと揺れていた
君の心に残るこの歌
いつまでだって歌っているんだよ
ゆらりゆらりと揺れていた
君は儚げな顔で泣いてた
いつまでだって覚えてるのに
もう分からないんだよ
分からないんだよ
分からないんだよ
分かりたいんだよ
この春でさえいつか終わるんだ
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