【朗読】『花園浄土』より『紫陽花』
原作:御餅田あんこ
【朗読】『花園浄土』より『紫陽花』
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「朗読なるものをしてみたいが初めての朗読は絶対あんこ先生のがいい!」と駄々を捏ねて先生にお願いしたてころありがたく許可をいただきました!
大好きなお友達の御餅田あんこ先生( https://twitter.com/ankoooomochida?s=09 )の作品、短編小説集『花園浄土』より『紫陽花』の冒頭を、素敵なBGMをお借りして朗読させていただきました!
あんこ先生の作品はKindleで読めますぞ!🙌
超絶最高にエモが詰まった作品なので読んでみてください!🙌💕
https://www.amazon.co.jp/%E8%8A%B1%E5%9C%92%E6%B5%84%E5%9C%9F-%E5%A3%B1-%E5%BE%A1%E9%A4%85%E7%94%B0-%E3%81%82%E3%82%93%E3%81%93-ebook/dp/B085W8NWV8
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『花園浄土』より
『紫陽花』
いつか地獄に落ちるのだ。
それがすぐのことでも、先のことでも、
必ず地獄に落ちる日が来る――。
女は谷底を見下ろして、それを確信した。
谷底をみっしりと覆い尽くすあの花は、女の罪悪を知っている。
女にはまるで、密集して咲くあの花が、地獄の亡者の手招きにも見えていた。
その日が来たら、あの花は女の罪を閻魔に告げて、確と地獄に落としてくれるに違いない。
現世の誰も、女を裁くことはない。
誰もが仕方がなかったと言い放つ。
気に病むことはない、あれで良かった、と。
言うだけの者たちは気楽でいい。
けれども、咎を抱えた女には、軽々しく
忘れてしまえる過去ではなかった。
人の命を終わらせた。
誰よりも愛してくれた人を殺した。
自分は地獄に落ちるのかもしれない、という恐怖を募らせながら、これまで生き存えてきた。
女を許してくれる、救ってくれる唯一の人はもういない。
そんなことは承知で、それでも許されたいと願いながら、決して晴れることのない靄の中を歩くような数年間だった。
#花園浄土
#ピアノ #切ない #雨 #BGM #rito
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2commnets
- はれなつ
- 雪音-yukine-はぁちゃん滑舌いいっ!! その滑舌を俺にっ!!