ヤマハ音楽教室～ドアを開けると、そこは異世界でした～

こたつとC

どうしてもヤマハ音楽教室のあのフレーズを吹いてみたい者です🎛️🎷 お二方のカッコイイコラボ🎵聴いてよぎる先日の「ヤマハmid★night音楽教室」……………。 ーーーーーー声劇ではありませんーーーーーーーーーー ここはヤマハ音楽教室。 サトルは日々のストレス発散の為に、ヤマハ音楽教室大人の部に最近通い出した26歳の平凡な男だ。 #ヤマハ音楽教室 今日もサトルは楽器を手に、最近覚えたこのCMのフレーズをたどたどしい運指で吹いていた。 ちょっとE♭を入れるのが彼なりの精一杯のカッコつけである。 ブースに入ること数十分。 扉をノックする音に、楽器を置く。 「もしかして……………サトルくん？」 とても懐かしい声が聞こえた。 学生時代に憧れ続けたあの優しい声。 「ハル…カ………先輩…？」 憧れの先輩は卒業後東京の音楽大学へ行き、音楽講師になったとウワサには聞いていた。 「名簿見てね、もしかしてと思って…。珍しい名字だものね。」 と、ハルカが微笑む。 「となり……………いいかな？」 ハルカはブース内にあるピアノの椅子に手を掛けた。 ハルカの左手には小さなリングがキラリと光る。 「ハルカ先輩、結婚………したんですか？」 「コレ？……………気になる？」 そう聞いたサトルに、ハルカ小さな声で答えた。 その瞳はまるで光を呑み込むかのように、妖しく輝いている。 この時、サトルはハルカの手に書かれた「小さな赤い点」を見逃さなかった。 サトルはその意味を知っている。 「先輩……………もう僕は関係ありません。」 そう冷たくあしらうサトルに対して、彼女の妖しく微笑むのであった。 「わたし…ようやく見つけたの…。このヤマハ音楽教室で…。」 「ねぇ！こっちに来てっ！」 ハルカはそう言い、サトルの腕を強引に掴んだ。 よからぬ展開を期待しつつ歩いて行くと、ハルカが急に立ち止まる。 「ねぇ…そこの扉。開けてみて…。」 ｶﾞﾁｬ そこは８番と書かれた真っ暗なブース。 まるで闇に吸い込まれる様に二人は中へと入る。 電気は消えていて何も見えない。 「ねぇ……………ちょっと目を閉じて」 細い指先がサトルの瞼を撫でる。 「もういいよ」 ゆっくりと目を開けると、そこには一糸纏わぬハルカの肢体…………… …………… ではなく…………… …………… …………… …異世界だった。 …………… 「わたしね、決めたの。」 「この世界の争いを止めさせるって。」 …………… 「ねぇ、サトルくん。」 …………… 「こっちの世界で…………… …………… …………… わたしの生徒にならない？」 「!?」 サトルは困惑していた。 「いるわよ……。サトルくんの大好きなぁ……………ネ……コ……ミ……ミ♥️」 「なんだとっ!!!???」 学生時代、憧れのだった（容姿だけは）重度の中二病だった残念な美少女・ハルカ先輩。 あの頃と同じ悪戯っぽい笑みで、彼女はそう言うのであった。 ーーーーーーーーーー数年後ーーーーーーーーー 「見えていますか…？先輩が愛したこの世界……………。」 「今………彼らは一つになろうとしていますよ……。」 魔笛奏士・黒鯨使いのサトルは夜の王都上空に追い詰められていた。 彼はこの異世界にとって破滅級の災害の他ならない。 地上には20万の異種族連合軍が、今か今かと魔奏器を手に構え、「戦律」を奏でている。 「ゴメンな。クロ……。こんな主を許してくれ。」 （私の主はサトル様のみ。どんな御用命もおうせのままに……） 頭の中に黒鯨の意思が伝わってくる。 「行くぞっ！！クロッ！！」 「オ゛オ゛オ゛ォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーンン！！！！！！！！」 体をえぐるような凄まじい低音の巨哮が夜の王都に響き渡ると共に、闇の中から街１つくらいはあろう巨体が露になる。 「迎え撃てぇぇぇぇーーーーー!!!」 地上の号令と共に、異種属連合軍から一斉に空へと具現化された音の魔力が打ち上げられ、次々と黒鯨の身体へと命中。 空はまるで太陽が落ちてきたかの如く、紅蓮の業火に包まれた。 「アツッ……………」 サトルが目を向けたその先には、いつも見馴れた自分の腕はなかった。 「先輩……………。僕は…後悔なんかしていない…。」 「僕にはこの道しかなかった……………。」 もはや視力さえも残っていない中、轟音が魔帝サトル耳をつんざく。 「せん…ぱい………………………… あい…し……て………………………………」 …………… …………… 🎹『異世界音楽教室』🎹～中二病な先輩と一緒に異世界転移!?僕は生徒役だからホントはそんなに関わりたくないけど、けも耳娘がいると言うのでちょっとヤル気出てきました。～ ーーーーーーーーENDーーーーーーー そんなラストシーンの曲。 #EWI #オリジナル #オリジナル曲 #cアレンジ