【声劇】永遠の神殿
伴奏:びすけっと様 朗読:コラボ者様 台本:銀河鉄郎
【声劇】永遠の神殿
- 66
- 4
- 2
心優しき精霊は、涙を流す━━━━━━。
やがて涙は雪となり、神殿には永遠に止むことのない暖かな雪が降り積もり続けている…。
以下台本↓↓↓
---------------------------------------------------------------------------------
パーラおじさんは笑った。
「お前のお陰で死人が出なくなった」と。
ラト君は私を抱きしめた。
「君のお陰で母さんが助かった」と。
サーヤちゃんは私にキスをした。
「あなたのお陰でお友達が出来た」と。
…私はただ、みんなを笑顔にしたかった。
誰にも傷ついてほしくなかった。
それなのに、…なんで?
パーラおじさんは銃で撃たれた。
ラト君は捕まって、見せしめに殺された。
サーヤちゃんは乱暴されて殺された。
私も殺してしまった。
みんな仲良くすればいいだけなのに。
なんで争うの?
人はいつか死んでしまうのに
誰にもその人の命を左右する権利なんてないのに。
なんで奪おうとするの?
……分からない。
せめて、誰も入ってこないで。
「これ」の為に、もう誰も命を落とさないで。
私が全部背負うから。
もう嫌なの。
もう誰も傷ついてほしくないの…!
--------------------------------------------------------------------------------
解説:トワ国 「精霊神話」より
かつてここには小さな村があった。
貧しくも、必死に肩を寄せ合い生きていく人々の姿がそこにはあったという。
そこに一人の心優しき精霊が現れた。
レミィと名乗るその精霊は、不思議な紅い玉を使い天気を自在に操った。
天候を自由に変えられる事で村は徐々に栄えていき、精霊は村人達から崇められ、神殿まで建てられていた。
そんな状態でも精霊は、村人と友人のように接していたという。
そんな中、隣国の王はその噂を聞き精霊と不思議な紅い玉を我が物にせんと、村へ襲撃をかけてきた。
老若男女問わず、残虐の限りを尽くし精霊を無理矢理奪おうとした。
激しく怒り狂った精霊は、隣国を灼炎にて滅ぼしてしまう。
それどころか、自身の力を制御出来ず大切にしていた村の一部まで燃やしてしまった。
精霊は泣いた。5日ほど続けて泣いた。
涙はやがて雪となる。
しかし雪なのに暖かい、不思議な雪だ。
精霊はかつての友人達が建ててくれた神殿にまじないをかけて、光一つ入らないほど深い闇の空間を作り上げた。
神殿の周りには、今なお暖かな雪が降り続けている。
そこだけ全てがそのままで止まっている事から、「永遠の神殿」と名付けられた。
心優しき精霊は、大切な友人達の思い出の奥深くで眠り続けているという。
--------------------------------------------------------------------------------
コラボの際は伴奏主様への拍手やコメントをよろしくお願い致します!!
#BGM #オリジナルBGM #シンセ #シンセサイザー #神秘的 #穏やか #BISオリジナル #声劇 #一人声劇 #妖精 #精霊 #銀河鉄郎の台本 #声劇台本
Comment
2commnets
- 第九なんとファンタジックで素敵な台本✨✨お借りしました。
- 亜音コラボ失礼いたしました! 素敵な台本でなんとか追いつけるように精一杯演じさせて頂きましたm(*_ _)m