【掛け合い】さよなら世界

♡少女【くらむ】☆少年【名無しの鶏肉】　台本:寄瀬 翠

切なく儚いジーンとくる素敵な台本と素敵な少年にコラボさせていただきました✨ 少女というよりはちょっとお姉さんめで読んでみました。僕の声ちょっと大きかった(><) ━━━━━━━━━━━━━━━ ♡少女:くらむ ☆少年:名無しの鶏肉 ━━━━━━━━━━━━━━━ ☆「もう随分高くまで来たね」 ♡「うん」 ☆空のオレンジ色と水色が絵の具のように混じり、それからうすく青く変わりゆくのを、僕らはただ見つめていた。 ☆「気球なんていつぶりかなぁ」 ♡「えへへ、私も」 ☆僕達はもう一度空を見上げる。 ♡「今日はね、満月なんだ」 ☆彼女は苦しそうに月を見つめたまま。 ♡「ねえ」 ♡「…どうして、ついてきてくれたの」 ♡「もう帰れないこと、わかってたでしょう」 ♡「止めることも、断ることもできたのに」 ☆「…【月が綺麗ですね】」 ♡「…っ！」 ☆僕は言った。読書家の彼女に伝わるように。 ☆「君と一緒に逝けるなんて幸せ、絶対に手放す訳ないだろ」 ♡「私、きっと君と離れるのが怖かったんだ。…ごめんね」 ☆僕らはそっと手を繋ぐ。 ☆手足が痺れ、意識が遠くなっていく。 ♡「お先に、かな。ふふ、ねぇ、幸せ？」 ☆「うん、幸せ」 ♡「君と見る空がいちばん綺麗だって知ってた、から、…ありがと」 ☆「うん、……またね、」 ☆僕らは目を閉じた。 ♡☆「さよなら、世界」 ━━━━━━━━━━━━━━━ 「また来世でね」 幼馴染だったふたりはいつも一緒だった。少女に依存していた少年は、少女が自殺しようとするのを知ってしまう。 「死ぬのは1番綺麗な空を見た日がよかった、君と見る空が1番綺麗だと知っていたから」 少年は、引き止めずに少女と一緒に死ぬという選択肢をとった。 「死んでも永遠に愛するよ」