タロウ
読み手:
タロウ
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『タロウ』
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クズだった。
多分終始クズだった。
酒とタバコと麻雀が一緒になって歩いている
そんな男だった。
友達になるとその関係が崩れぬよう仮面を作る私。
彼には何故か必要なかった。
クズだと思っていたからか、
いつでもきれる関係だからか。
彼に対して仮面をつけるというカロリーは必要なかった。
彼との時間がするりと日常に染み込んだ。
彼女もちで、ぞっこんな癖に
彼は寂しがり屋で、かまってだった。
彼はヘラヘラと笑って、よく喋った。
彼の話は、突拍子もなくて面白かった。
私は笑った。笑いが止まらず、彼はたまに困っていた。
そんな彼にまた笑えたのだった。
ずっと笑っていた。
そんな日常がいつまでとは言わず、まだ続くと思っていた。
彼は急にいなくなると言い出した。
彼女のために金を稼ぐのだと言って。
十分不真面目に生きてきたから、
これからは真面目に生きるのだと言って。
私が送った、ハナビシソウを「こりゃあいい。」とヘラヘラと笑って、
そして消えた。
染み込んだ日常が私の心をえぐるのだった。
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いつからか日常となった曖昧な「私」と「彼」の時間。
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ちぃと申します。
久しぶりの台本投稿。
なんかいつもとは違う雰囲気になってしまったので、本人も動揺しています。
少し文章が短いかもしれません🙇♂️
拙い台本ですが、よろしくお願いします。
みわたかさんから素敵な音源をお借りしています。
ありがとうございます。
https://nana-music.com/sounds/03bb7ca7
#声劇 #声劇台本 #一人声劇
Comment
3commnets
- 碧(飛鳥)再び読ませていただきました( ˇωˇ )
- 咲音すいお借りしましたーっ
- 碧(飛鳥)素敵な台本読ませていただきました( ˇωˇ )