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博多、博多湾を眺めながら手紙を書いている
博多:主人へ。でっかい男になるため、俺は博多にやってきたばい。俺は短刀でも、小さか男で終わる気はなか。縁の地で、しっかり学んで帰るつもりばい。やっぱり、金の流れは大事ばい。疎かにすると、やらねばならんことに支障ば起きる。俺は、出入りの商人から商売ば学ぶことにする。そうすれば、皆の役に立てるはずばい。これも投資と思って、帰りば待っててほしいと。…うっし!今日もじゃんじゃん稼ぐばーい!
手紙を懐に入れ、走り出す
(40秒〜)
骨喰、大阪城下で手紙を書いている
骨喰:主殿へ。俺は、失われた過去を探す旅の途上だ。過去は過去。それはわかっている。だが、過去が曖昧では現在も覚束ない。記録を紐解き、時を遡り、その光景を自分の記憶として取り戻す。それが、今の俺に必要なことなんだ。……今は、秀吉の元にいる。胸がざわつく。歴代の主の移り変わりなんて、ずっと見てきたのに。ここで俺が、薙刀から脇差になったからだろうか。それとも、他の刀同様、俺もここで炎に呑まれたとでも言うのか……?
天を仰いで目を細め、歩き出す
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