Lyrics おもしろい電車 友部正人
Written by
友部正人
Composition
友部正人
この山の中を走る電車ときたら
少しもじっとしていない
右に曲がったり左に曲がったり
おもしろい電車
線路の両脇に人が立っている
ヒットラーみたいに手をあげている
だけど電車がそばを通る時
その手の先が溶けちゃうんだ
電車が鳴らした警笛が
雲の向こうにこだまする
線路を歩いていた人が
雲の向こうを歩いてる
制服を着る年頃まで
子供たちは押しくらまんじゅうばかりする
子供が大人になるまでの一瞬のように
電車はプラットフォームを通過する
運動場にヘリコプターがとまってる
電車の窓から見えた廃校の
割れたガラス窓の教室から
子供たちがわーっと飛び出してきそう
とっくに見失った幻を
もう一度見つけようとして旅に出た
捕虫網を持った旅人を
森のはずれで見かけたよ
いつもの電車が来る時刻
女は踏切で立っている
パラソルをさした女の上に
大きく大きく虹がかかってる
川の中からたくさんの
子供たちの手が見える
手はみんなそれぞれに
まるい鏡をかざしてる
旅の終点はもう近い
電車は着陸の態勢をととのえて
町のズボンの中に飛び込むいきおい
おもしろい電車
おもしろい電車
おもしろい電車
おもしろい電車
おもしろい電車
おもしろい電車
おもしろい電車
おもしろい電車