Lyrics 巡礼歌 海援隊
Written by
武田鉄矢
Composition
中牟田俊男
ここは四国の八十八ヶ所 菜の花畑を行く人は 雪より白き巡礼姿
春にも染まらず ただただ白き後ろ姿の人でした
あんたもひとり旅する人か お遍路姿のじいさんが聞く
アルミの水筒飲めとすすめて 私を仲間と思ったらしい
肩をならべて歩き出したら じいさんポツリと身の上話
おととしばあさんなくしたばかり 身体半分ちぎられたよう
巡礼歌 巡礼歌 もっと優しゅうしてやりゃよかった
巡礼歌 巡礼歌 今日の分だけ泣いてやりましょう
ここは津軽の下北半島 みぞれまじりの雨降る道の
電信柱に花添えてある
がらんと広い浜辺では 赤々火をたく人がいた
あんた寒かろうここであったまれ 浜で火をたくばあさんが呼ぶ
白いおにぎり食べろとすすめ 孫の命日供養になるから
はぜる火の粉は夕空に舞い ばあさんぽつりとひとり言いう
漁師のクセしてバイクに乗るから
でもひょっこり帰ってくるような気もする
巡礼歌 巡礼歌 孫の名を呼ぶ 声震えてる
巡礼歌 巡礼歌 今日の分だけ泣いてやりましょう
ここまではるばる生きてきて 時々後ろを振り向けば
逝きて還らぬ人がいる 逝きて還らぬ人なのに
生きてた時よりそばにいる
宿の畳に正座で座り 私も供養の手をあわせます
夢に出てきたおふくろは せっせとミシンふんでたな
のんびりしろよと声かけたけど 死んでも働く母でした
今夜は冷えます夢の中でも 夜なべの母よ風邪ひかぬよう
巡礼歌 巡礼歌 生きてた時より仲良く話す
巡礼歌 巡礼歌 今日の分だけ泣いてやりましょう