Lyrics トロイメライ ナイトメア
Written by
咲人
Composition
咲人
揺れた、窓枠がきりとる灼けた視界。
四角い景色が
連れてきた
過去の自分 。
ただ色褪せゆく追憶に、
今足りないものを拾った。
痛いくらいに降り頻く太陽の棘。
見上げては手を透かした。
鈍色に輝いた刹の季節に、
潤み色の熱は消えた
あのとき、無駄に背伸びをする自分がいた。
「あと幾とせの夏を越せば
大人になれる?」と指を折った。
「真上から見下ろせば すべてが見える、
嘘や醜さもすべて。」
太陽がそう語るように思えた。
幼さが可笑しく、笑った
真昼の月が耳元でそっと囁いた。
この瞬間 、
今は二度も
訪れてくれないと
大切なこと、大事なもの、
拾い集めて、今を生きる。
五月蝿すぎる蝉の音さえも
遠くにかすむ。
あの日には戻れない。
わかり切ったそんなことすらも
息を吹き返す夜。
痛いくらいに降り頻く太陽の棘。
見上げては手を透かした。
鈍色に輝いた刹の季節に、
潤み色の熱は消えた。