Lyrics 通り雨 風
Written by
伊勢正三
Composition
伊勢正三
通り過ぎた雨に
細い肩を濡らして
あの娘は一人ぼっちになろうとしている
淋しいのなら忘れよう
人の心なんて
にぎやかなお祭りの人ごみの中に
浴衣がけ 細い肩 通り雨
二年ぶりにたずねた
下町のお祭りは
まるであの日と同じ顔でむかえてくれたのに
久しぶりなら忘れよう
なつかしさなんて
風車くるくると音をたてる夜に
浴衣がけ 長い髪 通り雨
幸せすぎてこわいと
大吉 破いてすてた
何もかもが昔に向かって走り去ってゆく
思い出すなら忘れよう
おもいでなんて
指切りがほどけてはいけないはずなのに
カラカラと石畳 通り雨
赤い鼻緒切らして
上目使いに笑った
かわいそうなくらいの小さな胸もと
悲しいのなら忘れよう
君の笑顔なんて
熱い涙 足もとにはじけて落ちた日に
ほほ濡らす 悲しみの通り雨