Lyrics 神の恵み~A Day of Providence~ さだまさし

Written by
さだまさし
Composition
さだまさし
ひとつ忘れてはいけないことは 僕たちは戦争に負けた国に生まれたってこと どういう意味かは人によって少しずつ違うけれど この事実だけは誰にも違わないってこと 魚雷艇に乗っていたハンサムな兵士が 戦勝国のリーダーになった頃のこと 「神の恵み」という名の戦艦が僕の町に来て 白い服を着た大きな人たちが町に溢れた A Day of Providence 子供達は船に群がり 親切な兵士達に“give me”と小声で悲しく歌ってた A Day of Providence ポケットはチョコレートで膨らみ ひきかえにこころはしぼんでいったよ 青い空だった あの爆弾をこの町に落とした人が 今度は僕たちの国を護っていると聞かされて 僕にはどういう意味だか呑み込めなかったんだ そう、もう少し大人になる迄は 何故そうなったのかは判らないんだけれど 僕が大人になるにつれて この国はひどくなった 「わがまま」と「自由」との境目がどんどんぼやけてゆき 「おとな」が「こども」になり「子供」が「大人」になった 国を語れば“left”からブーイング 平和を歌えば“right”からクレーム こんな風に僕の言葉は怪しげに変わって行く 美しい言葉はこの国の誇りだったのに A Day of Providence 自由になったはずだった 親切な白い人が“trust me”と小声で優しく歌ってた A Day of Providence 大人達は誇りを失い ひきかえにチョコレートを神棚に飾った これからの子供達に伝えてゆこう 僕たちの間違いを繰り返さぬように 二度と戦わないという強い意志と共に 二度と魂を売り渡さない勇気を これからの子供達に伝えてゆこう これからの大人達に伝えてゆこう 間違いをただすために未来はあるのだと 未来こそが「神の恵み」そのものだということを A Day of Providence この美しい季節の中で 本当の僕たちの笑顔を作り直せばいい A Day of Providence この美しい星に生まれて いつの日か 永遠の平和を君が手にするために いつの日か 永遠の笑顔を君が抱きしめるために
さだまさし
Me singing Me playing