Lyrics 秘密 さだまさし
Written by
さだまさし
Composition
さだまさし
きみにはじめてくちづけたのは 夏の手前の
俄雨のあと 草の匂いを
運ぶ風と 明日から来る夏休みの校舎
何処か遠くで梅雨の終わりの雷の音が
聞こえた気がして 耳を澄ませば
きみとぼくの胸の鼓動 それとも全て夢
きらめく一瞬のときめきを残して
きみは 気まぐれな風のようにふいに消え去り
ぼくは 初めての秘密を抱いて独り
立ちつくしていた午後
次に会えたら どんな風に振る舞えばいいか
長い休みを 気もそぞろに
やがて香る秋風に 尋ねつづけてた日々
第二学期に けれどもきみは帰らなかった
ぼくの隣の きみの机の
広さがぼくの宇宙を呑み込んだようで
きらめく一瞬のときめきを残して
きみは 気まぐれな風のようにふいに消え去り
ぼくは 初めての秘密を抱いて独り
立ちつくしていた秋
きみの名前を胸の奥で呟いたとき
こみ上げる想いに涙あふれて
秘密は永遠に閉じた
きみにはじめてくちづけたのは